導入事例


有限会社 須川製本所

  • 導入製品
    ・無線綴機 BQ-440 ・丁合機 HAC-45, MC-16 ・断裁機:HT-70 ・周辺機器:TAP-35, CRS-36 ・ジョガー(2台)

長年培った高度な製本技術を軸にお客様に必要とされる会社に

 有限会社須川製本所様の歴史は、日本に近代印刷技術が導入された明治時代までさかのぼります。須川取締役生産部長の御曽祖父が、聖書を作る印刷工場の工場長をされており、手作業による聖書を作っていました。御祖父が昭和9年に製本専門業として須川製本所を創業し、帳簿や上製本などの製本をスタートされました。そして、御尊父の代に上製本だけでなく手帳・ダイアリー・無線綴じなどの並製本や折りなどの一般製本加工にも拡充し、現在に至ります。

本の素晴らしさを伝える製本会社

 本はものごとを記録する、感情を表現する、知識を吸収する、経験を伝承する媒体として人類の文明文化の発展に大きく貢献してきました。パソコンの出現によって、紙の本の役割は減ったと思われますが、優しさやぬくもりを備え持った「モノ」として存在する本は、何にも変えられない素晴らしいものです。同社では、製本するだけではなく、お客様に本の素晴らしさを伝えることも仕事だと考えておられます。弊社が展示会等で配布している『製本虎の巻』という冊子を使って、お客様である印刷会社に製本の講習会を行い、製本の知識を深めていただいているそうです。また、同社内にて『製本教室』を開催し、地域の方々や印刷会社の方に、機械を使わない手作りの製本を体験してもらうなど、本のぬくもりを伝える活動をされています。

品質が最優先

 同社では長年、上製本など高級製本を得意にしていた経験から、『品質』を最優先に考えておられます。『須川製本に仕事を出せばキチンとした商品になって返ってくる』とお客様に言っていただけるように、品質管理や社員教育には余念がありません。平成23年1月には、製本産業個人情報保護体制認定制度(SAPPS)の認定を取得(認定番号SH-28-0003-01)されました。日常的に不特定多数の個人情報を取り扱う製本業では、全社員が個人情報の取り扱いに関する基礎知識の習得と、管理体制の整備が必需とのお考えにより、個人情報保護にしっかり取り組んでおられます。また同社は『今のニーズである【早く・安く】も重要だが、今後の紙を使った製本は、電子では表現できないモノとしての【品質】が重要になってくる』と予測しておられます。キレイな製本というだけでなく、印刷会社やデザイナーに提案して、企画から一緒に本を作り上げていきたいとお考えです。

糸かがりとPUR

 同社では、上製本や手帳・ダイアリーを糸で綴じています。最近はPURが認知され始めていますが、須川取締役生産部長は手帳やダイアリーには、今のところ糸かがりが最適ではないかというお考えです。「コストは高いが、毎日の使用に耐える堅牢性と、広開性の良い糸かがりに勝るものはないのではないだろうか。しかし、読むことが目的の上製本には、丸背がキレイに出るのであれば、糸かがりよりもPURの方がコストも下げられ、強度も充分なので適しているのかもしれない。また、無線綴じで写真集や記念誌などの高価で長年残せるものは、EVAよりもPURの方が圧倒的に良い。ホリゾンには、今よりもさらに開くPUR製本の技術を開発してくれると期待しています。」

日本の活字文化を守るために、一丸となって

 須川取締役生産部長に弊社の商品について伺いました。「ホリゾン製品の魅力は省スペースで値段も安く、誰でも手軽に扱えるところ。また、アフターサービスが非常に行き届いている。上製本作成で使う機械メーカーは廃業しているところが多く、部品一つにしても入手が難しく、メンテナンスができる人も少ないのが現状。ホリゾン製品は、いつでもすぐに部品が手に入り、急なメンテナンスにも対応してもらえるので、大きな安心感がある。」と嬉しいお言葉をいただきました。
  今後ホリゾンに求めるものは、 「ほかの製本機械メーカーにできないような、新しい製本技術を取り入れた機械を作っていただきたい。展示会などで製本機械を拝見すると、ホリゾンだけが毎回新しい取り組みや機械を出しており、非常に楽しみ。これからの、日本の活字文化を守るためにも印刷・製本会社とメーカーが共に邁進していきましょう。」との力強いお言葉をいただき、身の引き締まる思いです。弊社も活字文化保護の一翼を担えるように力を尽くす所存です。有限会社須川製本所様のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。