導入事例


米国 Ironmark社

  • 導入製品
    ・中綴じ製本システム StitchLiner 5500 / StitchLiner MarkIII ・紙折機AFC-566FKT ・無線綴機BQ-470 ・三方断裁機HT-70 ・カット&クリーサSmartSlitter ・ロータリーダイカッターRD-4055DM

Standard Finishing Systems社とHorizonとのパートナーシップが、成長のカギ

ホリゾン機の自動化、柔軟性、使いやすさが生産性を向上

私たちの目的は、印刷業界の未来を担う存在になること

 米国メリーランド州にあるIronmark社は、1955年に創立されたFrank Gumpert Printing社がルーツの会社です。会社の長い歴史が事業発展の妨げとならないようにオフセット、デジタル、大判インクジェット印刷に 加え、多様な印刷、製本加工など幅広いサービスを提供しています。また、印刷サービス以外にも制作業務、Web開発、デジタルマーケティング、郵送サービスや、物流サービスを提供しています。2010年の売上は、1,100万ドルでしたが、2014年から7度の買収を行い、2021年は、4,000万ドルの売上を記録しました。
 マット・マズーロ社長は、「私たちの目的は、印刷業界の未来を担う存在になることです。」と語ります。

技術開発への取り組みの一つはStitchLiner 5500の導入

 同社は、企業として成長し続けるため、そして、お客様の要望に応えるために、2010年頃から新たなアプリケーション開発に取り組みました。この取り組みの中で、新しい事業に参入するため、2010年4月にStandard Finishing Systems社(米国のホリゾン製品代理店)のサポートのもと、StitchLiner 5500が導入されました。新規に獲得した出版印刷を、オフセット印刷からデジタル印刷へ変更したことで効率的なワークフローを実現する生産性の高い製本作業が必要だったからです。
 「Standard Finishing Systems社のスタッフは、円滑に作業できるように親身になってStitchLinerの構成を考えてくれました。これが、Standard Finishing Systems社から購入した1番の理由です。」と、マズーロ社長は語ります。
 「StitchLiner 5500も、私たちが求める条件を満たしていました。操作は、簡単でとても分かりやすいユーザーインターフェイスですから、私たちの経験 を活かしながら操作することができます。従来の多工程を必要とする中綴じ機とは異なり、ワンパスで中綴じ加工ができるようになり、StitchLinerを導入してからは、印刷データを夕方に受け取り、その日の夜中に印刷して翌朝に出荷するというフローが可能になりました。このようなフローは、私たちにとって初めての試みでしたが、これらを時間的にも労力的にも可能にしたのがStitchLiner 5500だったのです。」
 StitchLiner 5500の検討で、マサチューセッツ州にあるStandard Finishing Systems社のデモンストレーションセンターを訪れた時の様子を、マズーロ社長は振り返ります。「Standard Finishing Systems社のスタッフは、常に我々が何をしようとしているのか、しっかりと時間を掛けて理解してくれたことに感謝をしています。スタッフはただ加工機を売ることよりも、私たちの要望に対して最適な後加工機について時間を割いて提案してくれました。デジタルインクジェットプレスを導入した時にも、私たちの要望を丁寧に聞き取ってくれて、次に後加工機を購入する時に必要な知識として活用できるように様々な可能性を示唆してくれました。」

StitchLiner MarkIIIの導入で生産性はさらに向上

「StitchLinerを導入して2、3年経った頃、Standard Finishing Systems社から、次世代のStitchLinerを増設すれば、さらに生産性が向上するという提案がありました。初めは、その提案が信じられませんでした。その頃、製本作業者の人員確保に苦労していた時で、Standard Finishing Systems社に協力してもらい、作業時間の分析などを行っていたところでした。そして、次世代のStitchLinerを導入すれば生産性が向上することが確信できたので、2020年11月に丁合機VAC-L600Hを3連結したStitchLiner MarkIIIを導入しました。」

製本作業の内製化を実現

 それからは、2台のStitchLinerに加えて、紙折機AFC-566FKT、無線綴機BQ-470と、三方断裁機HT-70のインラインシステム、カット&クリーサSmartSlitterなどが順次導入されました。設置作業は、Standard Finishing Systems社と、メリーランド州にあるAtlantic Graphic Systems社の協力で行われました。マズーロ社長の感想は続きます。
 「先日、SmartSlitterを下取ってもらってロータリーダイカッターRD-4055DMを導入しました。SmartSlitterもとても良かったのですが、ダイカッターであれば角丸名刺など、具体的な顧客要望に対応できるからです。また、ロータリーダイカッターの導入で、外注していた製本事業のほとんどを自社内加工に移行することができました。 また、筋入れ折機CRF-362を導入して、さらに細かなお客様対応を行うこともできるようになりました。稼働しているシステムは、すべてがスムーズに流れています。リピートも容易なワークフローが実現できたことで、1日の生産量を大幅に増やすことができました。Standard Finishing Systems社とのパートナーシップは、私たちの成長にとってとても重要です。」

ホリゾン機のオペレーションができる25名の製本作業専任者

 「ホリゾン製品は、簡単に機械を操作できるので、経験豊富な作業者に頼らなければならないケースを減らすことができます。熟練作業者の退職が迫る中で、若手作業者の活躍につながります。また、使いやすく一貫性のあるユーザーインターフェイスのおかげで、製本作業者がほかのホリゾン機を使用するための社内トレーニングも容易です。60名の製造スタッフのうち25名ほどが製本作業専任ですが、全員が、複数のホリゾン機を扱うことができます。Standard Finishing Systems社との付き合いの中で一番良いと思うのは、その素晴らしい人間関係と対応力です。彼らに解決できない問題には今まで一度も遭遇したことはありません。これ以上望むことなどありません。」

CRF-362で後加工を行う製本作業者アレン・ヒッケル氏

RD-4055DMの導入で角丸加工など、印刷成果物の可能性が広がった。
製本作業者バート・ペプラー氏(左)と事業部長クリス・マズーロ氏(右)。BQ-470の前で。
カラータッチパネルでの簡単操作で自動設定ができるAFC-566FKT
2台のStitchLinerでは折り作業不要のワンパス加工で生産している。
ハーマン・ステンジャー氏はStitchLiner Mark IIIで最大6,000/時の生産を行っている。
製本機とHT-70のインラインで効率的な生産を行っている。

 Standard Finishing Systems 社:米国マサチューセッツ州にあるホリゾン製品の 北米エリアの販売代理店
 Atlantic Graphic Systems 社:米国メリーランド州にあるホリゾン製品の二次販売代理店