導入事例


株式会社多田紙工 / TAD 三芳株式会社

  • 導入製品
    ・紙折機 AF-566F+PST-40 (本社・TAD各1台), AF-762KLS+SX-56(本社1台), ・鞍掛け中綴じ製本システム StitchiLiner6000+VAC-80 3連

印刷物の最終工程者としての誇りを胸に

 株式会社多田紙工様は、昭和43年埼玉県川口市にて『有限会社多田紙工』として先代社長の故多田幸雄氏が創業されました。創業時は輪転印刷からの加工を中心に断ち・折を行われていました。業務拡大に伴い昭和57年に現所在地のさいたま市に移転されました。
 平成5年には、東京都武蔵村山市に別工場を開設され、埼玉県入間郡三芳町に三芳工場として移転後に、現在のTAD三芳株式会社として、分社化されました。

創業時は3名からスタート

 今回は、多田則子社長と多田信工場長にお話を聞くことができました。
 創業時は3名から始められ現在では関東で商業印刷加工の最大手としてご活躍されています。

設備力を活かし

 現在の設備は、紙折機が75台あり国内で扱えるすべてのメーカーの機械をお使いです。多田信工場長は、入社時先代社長より折担当を命じられ、当時まだ出たてのコンピュータ折機で大変苦労されたそうです。当時は、今みたいに簡単にセットできる機械ではなかったと、振り返られていました。
 多田紙工株式会社では、各メーカーの紙折機を使いこなし、それぞれのメリット・デメリットを見極め対応されています。
 折は、ミニ折からA倍版まで幅広く、折の種類も特殊折・輪転折出の再加工・封筒の折まで多種多様です。断裁機は21台・中綴機が弊社ステッチライナーを含め16ラインで、大ロットから極小ロットまで幅広く対応されています。

 弊社とのお取引は、平成21年のJGAS会場にて、ホリゾンペラ丁合中綴システムをご覧いただいたところから始まり、翌年の平成22年にステッチライナー6000を、ご導入頂きました。当時、輪転と平台の大・中ロットが中心でしたが、リーマンショックの影響もあり1,000から2,000部程度の小ロットへの対応を余儀なくされ、小ロットの効率化を考えるとセットの自動化・折を必要としないシステムが合致してご購入のご決断を頂きました。また、中綴前に用紙を4頁に仕上げるため見開きの柄あわせが綺麗で折シワの心配がないと高評価を頂きました。お話の中で納入4年になるが大きなトラブルが無かったとお褒め頂きました。その後、本工場とTAD三芳株式会社様に四六判半裁紙折機AF-566F・プレススタッカーPST-40を、本工場に菊全紙折機AF-762KLS・パイル式スタッカーPSX-56を、ご導入頂きました。訪問した時も紙折機AF-566Fで、ジャバラ折の最終が巻折という特殊折をされておりました。また、女性人材の活用も積極的で弊社の紙折機は、女性オペレータで運用されています。

雑草の精神・自己改革・創意工夫

 創業間もない頃は、元請けの倒産・もらい火事と、大変な苦労をされました。その逆境を乗り越えた、創業の精神は『雑草の精神』・『自己改革』・『創意工夫』を信条とし、今も社員皆様に受け継がれています。

最高のクオリティーで

 多田紙工株式会社様では、品質に大変こだわりをお持ちで、社内には品質管理部があり、8名のスタッフが、納本検査・サンプル検査・工場内巡回パトロールを日々行われています。多田工場長からは、「我々の仕事は、お客様の丹精込めた商品を預かり、最終加工を行うことであり、最高のクオリティーでお届けすることが絶対である。いくら最新機械を揃えても、動かすのは人間の手、社員一人一人が確実に仕上げていく技術、独自の品質管理システムの構築、それを若手に伝えていく環境が必要」と、強い志をお伺いしました。今回の取材を通じ、これからも益々の発展をされていくことを実感いたしました。取材協力いただきましたことを多田紙工株式会社の皆様に御礼申し上げます。