導入事例


株式会社JAM

  • 導入製品
    ・紙折機 PF-P3200、・電動断裁機 PC-45、・PC-450 2 台、・自動製本機 BQ-160、・筋入れ機 CRB-160

印刷で遊ぶ。印刷と遊ぶ。

 大阪市北区にある株式会社JAM様は、デジタル孔版印刷機を使った印刷注文サービス「レトロ印刷」、シルクスクリーン製版サービス「SURIMACCA」などの孔版印刷に特化したサービスをはじめ、ワークスペース、ギャラリー、イベントの運営などを行っています。

スピード印刷JAMからレトロ印刷JAMへ

  株式会社JAM様は、2001年にスピード印刷JAMとして大阪市北区で創業されました。ビジネス街に近い場所ということもあり、一般企業や飲食業などから受注した名刺や、フライヤーを特急で印刷して配達まで行うサービスは、オープン後すぐに多くのお客様に支持 されました。
  ホリゾンの製品は、コンパクトで使いやすいという理由で、スピード印刷JAM様の創業当初から紙折機、電動断裁機、自動製本機をお使いいただいております。
  創業当時に使用されていた印刷機は、トナー方式と孔版方式のデジタル印刷機で、お客様のニーズにあわせて使いわけをされていました。同社が所有されるデジタル孔版印刷機の特長は、インクとインクが重なる部分が混色し、インクが紙の地色の影響をうけることです。このようなデジタル孔版印刷の特長と、用紙とインクの組み合わせを熟知された印刷サービスは、創業当時からデザイナーや作家の方々などに喜ばれていました。そのようなお客様の姿を、何度も目にされていた山川代表取締役は、デジタル孔版印刷に特化したサービスを「レトロ印刷」(商標登録済)と命名してビジネス展開を図られました。 2008年には、スピード印刷JAMからレトロ印刷JAMへと変更され、店舗型 サービスからインターネット印刷通販 サービスへと業態変革を行われました。お客様は、口コミだけで全国に広がり現在のSNSのフォロワー数は、3万人を超えています。孔版印刷を文化にしたいという創業当時の想いから、2011年には印刷部門につづき、シルクスクリーン部門を起ち上げられて、2016年にオリジナルシルクスクリーンキット「SURIMACCA」(商標登録済)を開発されました。東京・台湾にも店舗展開をされています。

印刷会社ではないから 手作業にこだわる

 レトロ印刷は、9台のデジタル孔版プリンターと蛍光インクやパステルカラー など35色を超えるインクから生み出されます。製本サービスは中綴じホッチキ ス、中綴じミシン、平綴じミシン、無線綴じ、天のり、ノートの6種類です。無線綴じは、自動製本機BQ-160で製本されています。
  デジタル孔版印刷機のインクは、完全に定着しないためインク落ちを防ぐ目的で、表紙の上にトレーシングペーパーが綴じられます。無線綴じ製本時の表紙には、印刷部分を樹脂でコーティングした処理を行うか、マットPP加工が行われます。
 「レトロ印刷を気軽に楽しんでいただ きたいので、最低印刷枚数はA3サイズで10枚から、最低製本冊数も10冊からお受けしています。試し刷りや製本試し綴じの注文もお受けしています。私たちは、印刷会社ではありませんから、効率は二の次で手作業にこだわっています。」と、山川代表取締役は仰います。オペレーション全般を統括されている谷口様に、自動製本機BQ-160について感想をうかがいました。
 「レトロ印刷は、インクの水分を吸って紙の大きさが微妙に変化します。全面 に絵柄があるデザインの場合は、色ズレ が起こりやすいので、デザインの内容に応じて製本時の設定値を微妙に調整す る必要があります。BQ-160は、タッチ パネルで細かな調整が簡単に行えます。多機能な製本機にしてはコンパクトで、シンプルな設計なのでメンテナンスもしやすいです。表紙に採用しているマットPPは、BQ-160との相性も良く、商品の 付加価値向上につながりました。」
 フリーペーパーやリーフレットでは、 二つ折や三つ折の注文が多く、卓上紙 折機PF-P3200をご活用いただいております。紙折機について谷口様に感想をうかがいました。 「デジタル孔版印刷機のインクは、乾きにくいので、折りローラなどの通紙 部分の清掃頻度がどうしても高くなります。PF-P3200は、折り精度が高く折りローラを外して掃除ができるのでメンテナンスが簡単に行えます。メンテ ナンス性の良さは、機種選定時の一番のポイントになりました。」

印刷で遊ぶ。印刷と遊ぶ。

 同社は、100種類を超えるオリジナル製品の販売も行っておられます。製品の全てが、「印刷で遊ぶ。印刷と遊ぶ。」というレトロ印刷のコンセプトに沿ったものです。みんなで作る作品集「レトロ印刷アンソロジー」は、テーマを決めて原稿を募集して1冊の本にまとめる人気シリーズです。作者毎に異なる用紙やインクを組み合わせて印刷し、無線 綴じ製本されます。そして、2022年秋には、第4弾の発売が予定されています。 JAM大阪本店では、シルクスクリーンの作業場を中心にギャラリースペースの貸し出し、ワークショップ、イベン トなども開催されております。紙マーケットは、「ワケがあって印刷ができない紙」を販売する人気のイベントです。 紙福袋の販売、レトロ印刷の断裁工程で 出来た紙の束が、無償で配布されるなど、イベントにも、レトロ印刷のコンセプトが実践されています。昨年秋に開催された紙マーケットは、コロナ禍の開催のため、オンラインとリアルのハイブリッドイベントとなりましたが、店頭参加の人数制限を行う中でも、2日 間で400名を超える来場があり盛況となりました。2022年の秋も開催が予定されています。

紙雑貨という新たな印刷カテゴリー

オンラインやリアルでお客様と多くの 接点を持たれている山川代表取締役は、 レトロ印刷から印刷の新たなカテゴリー を感じると仰っています。「本、ポスト カード、フライヤーなどをセットにして、 クリエイターの世界観を表現する紙雑 貨というカテゴリーが、日本に育って きていることを感じています。私たち が、印刷と遊ぶ機会をお客様にお届け することで、紙雑貨というカテゴリー を世界に広げていきたいと思います。」 今後も株式会社JAM 様のお力になれ るように全力でサポートさせていただ きます。