導入事例


株式会社 真興社

  • 導入製品
    ・紙折機 PF-40L・丁合機 VAC-1000・綴機 SPF-8・無線綴機 BQ-470・断裁機 HT-30C、APC-61Ⅱ・筋入れ折機 CRF-362

機器をJDFで繋ぎ、インダストリー4.0の実現を目指す

 株式会社真興社様は、1919年(大正8年)に福田社長のご祖母様にあたる並河都由様が「並河活版所」として東京・ 神田で創業されました。1923年には、関東大震災で被災。ご尊父の福田三郎様が復興を願って「震興社」と社名を改めました。1927年(昭和2年)に「真興社」と社名を改め、現在の渋谷区猿楽町に移転、1992年には、福田真太郎様が社長として就任されました。その後、積極的に設備投資を行い、現在では、医学書・工学書や自然科学書を中心に印刷業を営んでおられます。

機器をJDFで繋ぎ、CIPPIアワード金賞受賞

 もうすぐ創業100年を迎えられる真興社様の歴史は、時代と共に移り変わる印刷技術の変遷の歴史と言っても過言ではありません。活版から写植、そしてDTPへの移行、オフセット枚葉印刷機の進化と版材の進化など、プリプレス・プレスに関して、業界の変革に素早く対応してこられました。
 2000年からは、印刷物の単価の引き下げ要求に対応するため、品質の安定化と高生産性に向けた取り組みを開始されました。生産システムの自動化によるコスト削減を図り、合わせて原価管理と業務系のシステムを連動させるためのMISを導入。すべての工程・機器・システムがJDFによるネットワークシステムに繋がったことで、社内すべての業務の進捗状況や、装置の稼働状況、トラブル発生状況やその原因などが、リアルタイムにどこからでも把握できるようになりました。このJDFワーフローの取り組みが評価され、CIP4 Organization が主催する「2009年ユルゲン・シェーンハットメモリアル国際印刷生産革新賞(CIPPIアワード)」において「プロセス自動化技術を最も革新的に活用した事例部門」、「最優秀プロセス自動化の導入事例(アジア・パシフィック地域)」の2部門で金賞を受賞されました。当時、同賞を国内企業が受賞するのは初めてで、CIP4/JDFによる印刷経営の効率化の活動が、国際的に認知されたことになります。  同社は、CIP4/JDFのフローを活用し、インターネットを通して印刷物の企画・編集・構成・制作・印刷・製本まで、完全自動化ラインを形成した「Webファクトリー」を立ち上げられました。同社の主要顧客である専門書出版社の悩みを解決する仕組みを構築されています。

JDFに対応し、高品質な加工が可能なホリゾン機

 弊社とのお取り引きは、2007年に卓上紙折機PF-P330を導入していただいたことに始まります。2008年には、JDFに対応した無線綴機BQ-270C、断裁機APC-61Ⅱなどをご導入。2014年にJDF対応でさらに生産能力の高い無線綴機BQ-470、三方断裁機HT-30Cなどを導入していただき、1冊ごとのバリアブルから、3,000冊までの生産に対応できる体制を整えておられます。

 ホリゾン機を選定していただいた理由を伺うと、福田社長はおっしゃいました。「弊社の印刷機などの機器・システムは、JDFの枠組みで稼働している。製本工程も、将来的にJDFの枠組みに入れる予定だったので、後加工機がJDFに対応していることが大前提だった。それにプラスして、製本の素人が扱っても、高品質の成果物を仕上げることができるのはホリゾンしかなかった。現在では、後加工機未経験の女性がオペレーターとして作業しているが、不良は出ておらず、満足している」と大変嬉しいお言葉をいただきました。これからの展望を伺うと、「出版不況の昨今、ロット数が減る中で、出版社はそれを補うように種類を増やしている。そして絶版、廃止と、まさに多品種少量生産をしていかなければならない状況だ。徹底したコスト削減と納期短縮のために、JDFとWebファクトリーを構築してきた。これからは後加工が重要で、充実した加工機を揃えて、JDFで製本・出荷まで完結させ、インダストリー4.0の完成を目指したい。そのためにも、ホリゾンのシステムに大きな期待を持っている」と弊社のJDFフローへの対応を、高く評価していただきました。ご期待通りのご提案ができるようにより一層の努力をしてまいります。株式会社真興社様の益々のご発展をお祈り申し上げます。