導入事例


有限会社 村井製本所

  • 導入製品
    ・丁合機 MC-36 ・紙折機 AF-566F ・無線綴機 SB-08, BQ-470PUR ・ミシン機 VP-53

時代のニーズに応えられる製本会社へと変革

 有限会社 村井製本所様は、明治30年ごろに創業された『中村製本所』がルーツです。和綴じとマッチのラベルの断裁を主な仕事として操業されていました。その当時は、手で包丁を持ち、膝の上に紙を乗せて左右に引いて切る、という現在では考えられないような危険な断裁が普通の時代だったそうです。大正5年ごろに、現社長のご祖父にあたる村井勝太郎氏が後を継がれて、社名を『村井製本所』とされました。現社長は中村製本所の時代から4代目となり、老舗製本所として、ますますの力を発揮されています。

人手不足の解消とセット時間短縮で仕事の効率UP

 同社は、今まで、主に無線綴じ機、鞍掛け中綴じ、菊全紙折機、菊半紙折機など使用して操業されており、兵庫県内のページ物を中心に受注されていました。しかし、仕事量や、機械設備の台数と比較して、社員数が少なく、『効率良く機械を稼働させることが難しい』という問題を抱えていました。また、日々の仕事に追われて、『オペレーターの教育に時間をかけにくい』という課題もありました。
 人員を増やさずに、問題点を解消する方法はないか、と思案された結果、従来の手動セッティングの機械から、自動セッティングの機械への更新に着目されました。そこで白羽の矢が立ったのが、機械の自動化をいち早く確立し、不慣れな方にも簡単に扱えるホリゾンの製本機器です。さまざまなホリゾンの製本機器をご検討くださり、4クランプ無線綴機BQ-470、紙折機AF-566Fを導入していただきました。
  今までは無線綴じ用のページ折りや、中綴じ用のページ折りをこなすだけで、手一杯だったのが、AF-566Fの導入で、ページ折りの仕事を簡単にこなせるようになっただけでなく、ジャバラ折り、観音折りなど機械のセッティング時間がかかる折り加工も、自動セッティングにより短時間で加工できるようになり、小ロットの仕事にも対応できるようになりました。

 また、無線綴機BQ-470を導入していただいた結果、ペラ丁合した物を無線綴じする仕事や、少部数の仕事を早く仕上げることができるようになりました。背の厚さ1mm前後の無線綴じも非常にきれいに製本できるため、品質の向上とともに、短納期に対応できるようになりました。
 今回の機器設備により、「仕事を効率良くこなせるようになり、結果として多くの仕事を処理できるようになった。それに機械の操作方法が簡単なので、オペレーターの教育時間も短時間で済むようになった」と喜ばれています。「今後は、さらに自動化された機械を導入することで、小ロット対応や、短納期対応で、印刷会社のニーズに応えていきたい」と意気込みを語っておられた姿が印象的です。

兵庫県で初のPUR 製本を開始

 同社が導入された無線綴機BQ-470は、自動セッティングや、簡単な操作はもちろんですが、EVAのりとPURのりをのりタンクの交換によって、簡単に使い分けることができる点が最大の特徴です。同社はBQ-470導入にあたり、EVA製本だけでなく、PUR製本にも取り組まれることを決断されました。
「導入前、兵庫県内でのPUR製本の需要や、関心度は非常に低く、導入には非常に悩んだ。しかし、これからも製本会社として生き残っていくためには、PUR製本をうまく活用することを武器として、自社の特徴を作っていきたい」との思いからPUR 製本を導入されたそうです。導入後は、「PUR 製本の問い合わせや、見開きの良さを活かしたダイアリー製本の依頼、官庁関係の入札時の仕様にPUR製本指定が出るなど、徐々にPUR製本の仕事が市場に出回ってきている」と専務はおっしゃいます。PUR 製本が武器となる時期は、すぐそこまできているのではないでしょうか。
 小ロット対応やPUR 製本など、着実に前進を続ける同社ですが、ホリゾンの今後に期待することをお伺いしました。「効率が上がった分、それぞれの機械のデリバリー部分や梱包、包装など、製本後の最終工程の機械も考えてほしい」とのご要望を伺い、製本以外にも取り組むべき分野は広がっていると感じた次第です。弊社としても今後とも末永くお付き合いさせていただき、ご要望に応えられるように努力いたします。今後も村井製本所様のますますのご発展をお祈りいたします。