導入事例


日宝綜合製本株式会社

  • 導入製品
    ・紙折機 EF-700 ・丁合機 VAC-100(11台), TAC-A2a(2台), HAC-15(2台), MC-80(4台), AC-8300S ・中綴じ折製本システム SPF-20A+FC-20A(3セット) ・無線綴機 SB-06(3台), BQ-460, BQ-440(2台), BQ-160PUR ・断裁機 HT-100, APC-66S, APC-T61 ・その他 HCB-2, GM-5(2台), PJ-100(5台) 他

製本の楽園を目指して、夢をひらき未来を綴じます

 日宝綜合製本株式会社様は、1951年に岡山市内に山陽製本所が創業されたことに始まります。1974年に山陽製本株式会社、岩坪製本有限会社、渡元製本有限会社、能登原薬袋有限会社の4 社が合併し、日宝綜合製本株式会社と社名変更されました。その後、全国規模で工場の新設、営業所の開設、グループ会社の設立など、事業を拡大されています。1995年には中国に工場を設立。1998年には、全社でISO9002を認証取得し、その後ISO9001に登録改定。2005年に全社でISO14001を認証取得、さらにプライバシーマークの使用許諾を取得されており、品質管理も万全です。2011年には、創業60周年を迎え、製本業で全国トップクラスの実績を誇っておられます。
 同社は、折り、中綴じ、無線綴じ、上製本、手帳を事業の柱として、年商40億円、社員388名(パートを含む、平均年齢38才)、取引先は大手教育出版社50%、主に西日本と東京の印刷会社50%と広範囲に事業展開なさっています。

楽園主義

 初代の代表取締役である岩坪信行様は『本を作るという世の中になくてはならない仕事をしているが、現場の地位が低く、待遇も悪いのが現状だ。製本人を育てるべく、地位の向上、待遇を改善し、働く者がやりがいと豊かさを感じられる楽園を造りたい』という熱い思いを持っておられ『製本の楽園を造る』ことを目指されていました。その思いは、今でも『楽園主義』として生きて続けており、同社の根幹と言っても過言ではないでしょう。

お客様の志向で急成長タイプ別製本

 昨今の通信教育マーケットの成長には目を見張るものがあります。同社では、創業時から、大手教育出版社と連携して、事業を拡大してこられました。一昔前の通信教育教材と言えば、通信教育の会員にマッチした教材を送付したくても、学校毎、学年毎、教科毎に教科書がすべて異なるため、教材が何百種類となり、各会員に完全に対応するのが不可能でした。そんな状況のなか、昭和50年代後半のアナログ全盛の時代に、大手教育出版社の要請を受けて、表紙は同じでも、会員の内容に合わせて中身が異なるタイプ別製本(ランダム製本)の機械化を実現されました。この成功を糧に、大手教育出版社と共に急成長されました。
 平成3年には、大手教育出版社と共同出資で、通信教育教材の発送会社を設立。今まで手作業で封入、封緘、発送していた作業の機械化に成功されました。『表紙は同じでも中身がすべて異なる多種類の通信教育教材を、多様な組み合わせで封入封緘して、間違いなく正確に会員へ送り届ける』、この機械化の成功は、大手教育出版社の成長に大きく貢献されました。「お客様の無理難題に応えるため、知恵を絞っていると、自然に技術力と品質力が培われます。それで培われた力が、他の印刷会社様のお仕事にも役立っています」と岩坪専務は笑顔でおっしゃっていました。

デジタルソリューション今後の課題

 デジタルソリューションのなかでポストプレスをどのように提案できるか、その提案の一つとして同社では「自費出版の森」(http://www.mystorybook.jp/) というウェブサイトを運営されています。これはパソコン上からデジタル印刷、製本、販売まで一貫製作し自費出版できる個人向けのサイトです。販売を目的とした自費出版以外に、記録や保管、自己PR など多様な自費出版のニーズは確実に存在しており、同社は、人生を豊かにする出版文化の継承と発展の一翼を担うことで、社会貢献に取り組んでおられます。自費出版などの小ロットや、PUR上製本は、弊社の1クランプPUR製本機BQ-160PUR、上製本作成システムHCB-2、油圧断裁機APC-66Sを使用いただいており、品質面で十分にご満足いただいております。また、最近増えている小ロット対応にホリゾン機をご活用いただいています。「世界のデジタル化のなかでプリプレス、プレス、ポストプレスはデジタルで一体化しようとしている。ホリゾンさんには世界の流れを見ながら、新しい技術、商品を開発して、日本の市場、世界の市場に対して、一つのソリューションモデルを提案していってほしい」と岩坪専務よりお言葉をいただき、弊社も幅広い提案でご要望にお応えしていく所存です。『製本の楽園』を目指す日宝綜合製本株式会社様のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。