導入事例


有限会社天白製本紙工

  • 導入製品
    ・紙折機 AFC-566FKT ・中綴じ折製本システム VAC-200+SPF-20A ・無線綴機 BQ-470, BQ-460 ・ミシン機 VP-66

東海地区初のPUR製本機を導入。 ばらけにくい製本ならおまかせください。

 有限会社天白製本紙工様は東京都内の製本会社勤務を経て、昭和55年に名古屋市天白区池場にて『天白製本所』として創業されました。伝票製本を主体にされていましたが、昭和62年に同区中平に移転し、社名を『有限会社天白製本紙工』に変更。小ロット中心の無線綴じ、中綴じ、折りを始められました。平成8年には同区元八事の現住所に移転され、伝票、ページもの、折り加工を手掛ける総合製本会社としての地位を築かれています。

創業30周年の節目に新たな変革に取り組む

 同社は、もともと、小ロット、多品種生産を強みとされており、平成2年に弊社の4クランプ無線綴機BQ-440を導入。その後、同じく4クランプ無線綴機BQ-460やペラ丁合中綴じ折製本システムVAC-200+SPF-20A、ジャンピングミシン、マイクロミシンに対応したVP-66などをご活用いただいています。平成22年には、創業30周年を迎えられましたが、厳しい競争に勝ち抜くために、どのように付加価値を高めお客様の満足度を高めていくか、どのように他社との差別化をはかるか、どのように低コスト体質への強化をはかるか、試行錯誤されていました。他社の菊全折機やミニ折りにも対応した設備はされていましたが、より多様化した折りに対応することと、印刷会社からの予備紙削減の要望に応えるため、6枚バックルのフルオート紙折機AFC-566FKTを導入していただきました。素早いセット替えに特化したホリゾン製品に大変満足していただいています。

製本強度の課題を 克服したい

 小ロットに特化されている同社では、オンデマンド出力の後処理も増加傾向にあります。オンデマンド出力した印刷物の表面には定着オイルが塗られており、従来のEVAホットメルトを使用した無線綴じでは、製本後の強度面で不安がありました。また、無線綴じのカラー化にともない、こちらも従来の無線綴じでは強度面で不安があります。お客様に喜んでいただける製品を作るためには、落丁があってはなりません。こういった製本強度の課題を克服するため、上野専務は悩みながらもPUR製本機の導入を決められました。東海3県では、初の導入になります。「現状ではPURの仕事がある訳ではありません。しかし、お客様のニーズも高まってきているのも事実。東海3県では初のPUR機導入となったが、当社からPUR製本の良さを発信し、天白製本紙工の製本は強く、ばらけにくいと評価していただけるようにしたい。」 とは上野専務のお言葉です。しかしながら、課題も多くあります。まず、PUR製本の良さを、印刷会社がクライアントにどのように伝えていただけるのか。単に『強い製本』という評価だけでは、普及は望めません。印刷会社の営業の方に『PUR製本の強度、開きの良さ、リサイクル性』などトータルで理解してもらう必要があります。また、地域初ということで、価格設定には非常に悩まれており、ほかの地域の情報を参考にしながら取り組まれています。
 「既存の印刷会社様だけでなく、ほかの印刷会社様からも声を掛けていただけるようにしたい。」との同社の意向から、1月20日~21日に開催された光文堂新春機材展で、ホリゾンブースの一角を使用し独自のPR活動をされました。同社の根気強い営業姿勢を拝見すると、『PUR製本なら天白製本紙工さん』と呼ばれる日も近いのではないかと感じました。

印刷会社との連携強化を目指して

 印刷業界全体が厳しい昨今では、印刷会社が『製本』を提案の武器にしています。そんな中、同社は、製本で困っていることがあれば、まず相談していただける関係を強化したいと『製本・折加工相談センター』というホームページを立ち上げられ、印刷会社だけでなく、同業の製本会社も一緒に幅広く連携していきたいと考えておられます。同社は、従来の製本業者が一番取り組んでいない『営業』に注力されており、1冊のサンプル製本から対応できる、小回りのきいた会社を目指されています。弊社としてもPUR製本も含めてできる限りのバックアップで応えていきたいと考えております。